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繋げよう九州!広げようEPOの輪!!インタビュー 寺西武夫さん メール
作者 epokweb   
2011/11/29 火曜日 11:45:14 JST

今年度のインタビュー企画「繋げよう九州!広げようEPOの輪!!」では、東日本大震災での被災地支援を

行われている団体の方、再生可能エネルギーについて活動している団体の方にインタビューしています。

今回は、環境省九州地方環境事務所の寺西武夫さん。環境省は、ペットの保護、廃棄物についての対応

などのため、全国の地方環境事務所から現地に職員の方を派遣されています。今回は、環境省のペットに

関する取組みと現地の様子について、お話を伺いました。

 

 

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     環境省  九州地方環境事務所 

                

             寺西 武夫さん

 

 

 

 

 

 

 

 

たくさんの資料と写真を持ってきて下さった寺西さん。

手にもってらっしゃるのは、保護用のリードと首輪(犬用)です。 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

(今回、福島ペット救出活動について、EPO九州の澤さん、林さんからのインタビューをお受けすることとなり、

 次のような資料を準備しました。)

 

 

インタビューを前に                            九州地方環境事務所      寺西   武夫

 

 

 

東日本大震災の被害にあわれた方々に対しまして、心よりお悔やみ申し上げます。

 

今更申すまでもなく、311日に発生しました東日本大震災は、人のみならず、人と一緒に生活していた犬や

 猫などのペットの運命をも大きく変えてしまいました。

 

環境省といたしましても、緊急災害時動物救援本部の立ち上げ(3月14日)を受け、同本部に職員を派遣する

など、同本部と協力しながら、ペット(ここでは犬及び猫に限ります)の保護・収容活動を行っております。

注:緊急災害時動物救援本部は、(財)日本動物愛護協会、(公益社団)日本動物福祉協会、(公益社団)日本

愛玩動物協会及び(社)日本獣医師会の4者により設立されております)

私たち環境省職員は、住民の方々の一時立入りにあわせ、中継基地でのペットの救援支援受付業務や、時には

ペット回収班の一員として、ペット回収車にも乗車し、警戒区域内(東京電力福島第一原子力発電所20㌔圏内)

に突入しました(私が到達した最深部は、同発電所3キロ付近:大野駅の駅舎付近でのペット保護回収業務でした)。

  (注:中継基地は、東京電力福島第一原子力発電所の20キロ圏内より外側に設置されており、4カ所(馬事公苑、

古道体育館、川内体育センター、広野中央体育館)ありました。

 

参考までに、基本的な事柄につきましては、問答形式で整理しましたので、お示しします。

 

問1

いつからペットの保護・回収を行っていますか?

答1 5月10日から、警戒区域内への住民の一時立入りに伴い福島県や環境省が中心となって行っています。

この一時立入りに連動したペットの保護活動は、8月いっぱいで終了しました。

 

 

 問2

今後の保護活動は、どのように行われますか?

 答2 環境省のホームページサイトに掲載してありますが、一時立入りに連動したペットの保護活動は、8月いっぱい

で終了し、既に9月1日から放浪犬・猫の保護活動が行われており、福島県内の収容施設に収容しております。

 

 

問3

寺西さんは具体的にどのような業務を行いましたか?

答3 私が従事した業務の概要は次のとおりです。

 

(業務の内容とその概要)

(1)期 間:  平成23年8月6()~19日(金)

(2)場 所:  福島県庁内オフサイトセンターほか

(3)概要:

 ① 福島県県庁内オフサイトセンターにおける動物愛護関係業務

      福島県内4カ所の中継基地(馬事公苑・古道体育館・川内体育センター・広野中央体育館)で入手した

   「保護情報シート」及び「目撃情報シート」のデータを電子化し、行政保護(行政捕獲)をどこで行うか

    の基礎資料を作成しました。

 ② 中継基地内における動物愛護関係業務(ペット回収業務を含む)

      一時立入りする避難しておられる住民の方々の立入拠点となる中継基地が警戒区域外に設置されており、 

   そこに設置したペット救援本部で、救援するペットの保護申請を受け付けました。

   当職は、ペットの回収車輌に福島県職員の方と乗車し、2回、警戒区域内でのペット回収業務に従事しました。

   ●1回目:811日(中継基地:川内)犬1頭、ネコ一匹保護  

                               (参考:5マイクロシーベルトの被ばく)

   ●2回目:812日(中継基地:広野)

        (参考:3マイクロシーベルトの被ばく)

 

  ③ シェルター(ペット一時避難所)における動物愛護関係業務

      保護したペットの一時収容施設(福島市飯野町に所在)にて、シェルターの清掃、 ケージ内の清掃、

    収容動物の健康チェック、餌・水やり等を行いました。

    福島県では、福島県三春町にて、同様の施設の建設を予定しており、福島県、福島県獣医師会、環境省、

    緊急災害時動物救援本部の4者で打ち合わせを行い準備を進めていました。(この施設は、現在(11月10日現在)、

    完成し、10月から稼働しています。)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 

 

 

【インタビュー】 

 

 

 

環境省のペットに関する取組みについて

  日頃ペットに関することを環境省が所管しているという認識があまりないかと思いますが、

動物愛護管理法という環境省が所管している法律があり、自然環境局動物愛護管理室が、

ペットに関する業務を担っています。

  東日本大震災では、犬・猫に限定したペットの保護活動を行っており、おおむね2週間位を

一つのサイクルとして、全国から職員が派遣されました。私の場合、自分で志願して、現地に

向かいました。私が行ったのは8月でしたから、天候は大変暑かったですね。

 

 

一頭一匹でも多くの命を守りたい。

  現在の勤務地の熊本から航空機と新幹線を乗り継いで福島駅に着き、一日目に、福島県庁内で

業務内容等のレクチャーが行われました。

  既に「緊急災害時動物救護本部」が、日本動物愛護協会、日本動物福祉協会、愛玩動物協会、

日本獣医師会の4団体により立ち上げられていました。現地での役割分担ははっきりしていて、

環境省は中継基地班の責任者という位置付けなんです。ペットの保護・収容体制は、8月7日を

例にしますと、ペット回収車として、福島県や川崎市などが所有する車を計7台使い、二人一組で

20キロ圏内に入りました。この日は、兵庫県、川崎市の方などが派遣され、活動されていました。

阪神淡路大震災のあった兵庫県は、特にペットの保護・収容に力を入れられていましたね。

 また、大きなバス一台に、除染や医療班などの役割を担った方が県庁(バスの発着場所が福島県庁の

所在地)から同乗し、中継基地ごとに入って行きました。中継基地は、だいたい学校等の体育館に

おかれ、20km圏内のラインより外側に設置されていました。

 

 

現地での保護活動は、警戒区域、特に20km圏内に、地元の方が一時立入りをするときに合わせて

同行し、犬・猫を保護するという流れです。一時立入りは、地区ごと(グループごと)に入って

いきます。住民の方の立入り後、少し時間をおいて、福島県職員の方と二人一組になって、車の後ろに

ゲージを積んで付いていき、回収してくるというわけです。「犬とネコ保護情報シート」という申告

する用紙があり、それに一時立入りする方がご自分のペットの状況・情報を書きこみます。ご記入い

ただいたものを地図に落とし込みながら、保護に向かいました。ちなみにこの情報シートは、今まで

のいろいろな災害で使われていたものを基に、作成されていました。

 

 

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福島県内には、20㌔圏外に4カ所設置  20㌔圏内突入:各所に、検問所    富岡町の一時立入者から保護・収容

(馬事公苑、古道体育館、川内体育     が設けられており、通行証及び運転  依頼のあったネコ。

センター、広野体育館)                  免許証の厳重なチェックを受ける。  写真に記録し、保護。

 

 

 

 

 一時立ち入りしたご自宅で、実際に飼っていた犬や猫に飼い主が出会ったとしても、防護服を着て

いるので、飼い主であっても逃げるということがあるようですね。残念なことです。

8月いっぱいで、一時立入り自体がとりあえず終わったので、放浪している犬・猫を 捕まえるという

方向に仕事内容が変わってきていました。福島県が、えさ場を何か所か作っていて、 特に犬については

見つけやすくしていました。今、生き残っている犬・猫は、被災後5ヶ月以上経過 していますから、自活

する能力が高いですね。

 

 また、中継基地では、情報シートの記入を呼びかけました。環境省では、福島県始め、関係自治体の方と

協力しながら、ペットの救護活動を行っていること、そして元の飼い主が何らかの事情ですぐに犬や猫

を引き取れない場合には、福島市内に犬や猫の一時預かり所を設け、利用可能であることを伝えました。

 「とにかく、一頭一匹でも多くの命を守りたい」と伝え、情報シートにご記入いただくことが第一歩とお伝えしました。

 

 

 

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一時立入者に、あらかじめ、取り残  中継基地の執務風景、暑そうです! 中継基地(線量計)  

されている犬・ネコの保護の申請を                   ペット回収班が警戒区域

していただく。                            内に突入する時に、各自、首

                                   からぶら下げておく線量計。

                                   この日の積算線量は、5μシーベルト

 

 

 

 

○保護された後、シェルターへ。

保護作業終了後、中継基地に帰ってきたら、スクリーニングを行いますが、非常に手間と時間が

かかりますね。こちらは、全国各地から集まった電力会社の方に、作業していただいていました。

白衣防護服を着てますので、まずガイガーカウンターを当てて、異常がないか見て、防護服の端、

手首の部分などをテープで巻いているので、それを係の方が外してから脱ぎます。手袋も、下の靴も

二重ですね。

 

 私が派遣された時期は8月上旬で暑い時期ですが、緊張感があったせいか、あまり暑さ

を感じなかったです。戻ってから判ったんですが、JRの大野駅という原発まで3kmというところ

まで行っていたこともありましたが、ガイガーカウンター上は、異常はなかったです。保護したペット

も、どの程度被爆しているか測定し、問題がないかどうか調べていますが、基準値を超えたのは今まで

全くなかったということでした。

 

 ペットを保護したら、シェルターに運んでいました。第一シェルターは、福島市内の飯野というところ

に設置され、既に機能していました。第二シェルターは三春町です。シェルターでは、ボランティアの

方が手分けして、ゲージ内を清掃したり、犬を散歩させたり、餌をあげたりしています。飼い主が分か

らない犬や猫については、カタログのような冊子を作成して、中継基地に置いたり、インターネットで

情報を流して、そこから元の飼い主が見つけられる形にしていました。避難生活を送られていて、飼い

たくても飼えない方達のために、シェルターで預かり、ある時点で新しい飼い主の方を見つけて、引き

取ってもらうという取組みも始まっています。三春町のシェルターがその拠点施設になるはずです。

シェルターには、獣医さんもいらっしゃって、医療についても心配がない施設になります。各シェルター、

100~200頭位保護されているでしょうか。福島市内のシェルターでは猫が20~30匹。犬の方

が圧倒的に多いですね。

 

 

  gage.jpgvolunteers.jpgcow.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ペット一時避難所(福島市飯野町ペット一時避難所(福島飯野町)で 20km圏内では牛たちも置い

保護した犬とネコの保護施設の様子。 活動するボランティアの皆様等  ていかざるを得ません。

福島県三春町に1カ所、新設する予定。といっしょに記念撮影。

 

 

 

 

ペットも被害者。

印象に残っているのは、酪農をされている方が、飼ってらっしゃる犬の情報シートを書きにいらした

のですが、迷われた末に申請すら断念されました。牛を置いてきてしまったのだから、犬は・・・と

涙ぐまれておられました。ペットも被害者ですね。 人だけではなくて。私も昔は、犬や猫を飼ってい

ましたが、10年以上飼っていた猫だと、もう家族と一緒ですよね。被災された上に、どれほど辛いか

と思います。

  福島では、2週間、土日などの休みもなく、朝6時位から、福島県庁前に集合し、それぞれの中継基地

に向けてバスで出発するなど、活動を始めていました。2週間、福島におりましたから、南相馬市や

大熊町とか、具体的な地名を聞くと、ぱっとその映像が閃きます。私にとりまして、それまでほとんど

福島県とはご縁が無かったのですが、福島県を身近に感じるようになりました。今後も除染作業などの

作業が長く続いていきます。環境省では、引き続き保護されたペットの情報等について、ホームページ

等で情報を更新していきますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

 

インタビューを終えて。

環境省のペットに関する取組みについて、今年は東日本大震災におけるペットの保護活動、

動物愛護管理法の見直しを行っていることもあり、注目が集まっているように思います。                

一部パブリックコメント募集中です。締切:127

詳しくはこちらをご覧ください。http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14414 

 

インタビューを通して寺西さんの「一頭一匹でも多くの命を守りたい。」という使命感とともに、

真夏でも 暑さを感じないほどの緊張感漂う現場の様子が伝わってきました。 

また、動物愛護管理法を管轄している環境省、各地の自治体、緊急災害時動物救護本部を運営

している民間団体、また企業や大学、獣医など専門家の方が全国から集まり、それぞれの強み

を活かし、協力しながら現地で活動されている姿が浮かびあがってきました。前回インタビュー

した西川真理子さんが避難所に貼られたポスターも、よく見かけられたそうです。

行政の動きと民間の動きを併せて読んでいただくと、現地の様子がさらに立体的に浮かび上がっ

てきます。 ぜひご覧ください!

                                                                              EPO九州 林 秀美

 

 

 【リンク先】

環境省東日本大震災への対応  http://www.env.go.jp/jishin/index.html

 被災ペットの状況         http://www.env.go.jp/jishin/pet.html

 九州地方環境事務所       http://kyushu.env.go.jp/

西川真理子さんインタビュー   http://www.epo-kyushu.jp/pc/content/view/433/37/

 

 
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